陰部(性器)やおしりに、かゆみをともなう湿疹(できもの)ができるいんきんたむしは、正式には股部白癬(こぶはくせん)といいます。
原因菌は、水虫などと同じ白癬菌(はくせんきん)です。
症状
お尻に広がった
いんきんたむし (乾いている状態)
ひっかくとジュクジュクになり、
ただれて盛り上がってきます。
いんきんたむしは、太股やお尻に特有の症状がでる場合が多いので簡単にわかります。
最初は片側の股部(またの内側)に赤くぽつぽつしていたモノが一面ののブツブツとなり、堤防状に盛り上がって、だんだんと環状に広がっていきます。
股間は、足裏と違って角質層が薄い分、奥への浸入が出来ないので、横へと一気に広がろうとするので注意が必要です。
ひどいときには、横に広がりながらも分厚い堤防層を作ります。
強いかゆみをともない、とくに体温が上がった時に、猛烈なかゆみを覚えることがあります。たまらずに引っ掻いてしまうことで、出てきたうみとともに白癬菌を自分のみならず、周囲にもばらまきます。
そのうち反対側の股部にも同じような症状が見られるようになり、下腹部やお尻などに広がることもあります。
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注意事項
なお陰嚢(いんのう・金玉袋)にいんきんたむしはできにくく、陰嚢の湿疹はアレルギーに起因することが多いとされます。
アレルギー湿疹の場合にはステロイド剤を塗るのが一番なのですが、困ったことに、もしそれがいんきんたむし(もしくは併発)であった場合には、ステロイドは白癬菌の大好物であることからいんきんたむしが悪化していきます。
その点には注意して、薬を選んでください。
さらに、60歳以上の人は気を付けなければならないことがあります。
それは、パジェット病という高齢者の皮膚ガンの初期症状が、いんきんたむしの症状と似ている点です。
60歳以上の人にはとくに、皮膚科医の受診をおすすめします。